C60&SUPER RECORD EPS&BORA ULTRA 50インプレ(スプリント加速)

こんにちは!昨日も三浦半島を廻れて良かったと思っている剛脚(?)ローディーです(笑)

今日はかれこれ付き合い始めて1年以上経ったCOLNAGO C60とSUPER RECORD EPS、BORA ULTRA 50(チューブラー)のインプレを書かせて頂こうと思います(^_^)

全て飽くまでも個人的主観、感想であり、性能や抱かれる感想等を保証する内容ではありません事、予めご了承下さい!

■剛性感■

ペダルを普通に踏んで回している時は1枚板の様な硬さだと思います。しかし、本当にガチガチに硬い訳ではなく、グッとトルク(力)を掛けて踏み込むとフレーム自体がしなるのを感じます。ヘッド廻り(ヘッドパーツが入り、フロントフォークが貫通する部分)とBB廻り(クランクのシャフトが貫通する部分)が特に硬さを感じますし、かなりガッチリした印象です。

硬さの印象としましては、フレームの中まで芯が通っている様な分厚いどっしりした硬さではなく、チューブの表面的な硬さで乾いた硬さである印象です。言葉で表すと「軽く、硬く、薄い大口径カーボンチューブ」といった感覚です。好き嫌いが完全に分かれてくると思います。

■ハンドリング■
しっかりとした硬さであり、剛性感も高く反応性が早いフロントフォークが正確なハンドリングを決めてくれます。安定感も高く、かなり安心感があると思います。イタリア車らしくやや直進安定性重視の味付けですが、速度が乗ると扱い易さが増す印象です。

■クライミング■
踏んでも回しても軽く登っていけると思います。リアにやや重さを感じるため、ダンシングだと下ハンドルを持って車体を小刻みに振りながらしっかりとトルクを掛けて登って行くやり方、若しくはシッティングで一定ペースのケイデンスで淡々と登って行くやり方が
登りやすいと思います。

■ダウンヒル■
車体とフロントフォークの安定性が高く、前述の通りハンドリングがしっかりしているので、安心して下っていけると思います。直線を下りながらハンドルに思い切り荷重を掛けたりしましたが、ハンドルがぶれたりしたこと無くそのまま安心して下りて行けました。高速で下りながらハンドルを切ったりしましたが、暴れたり進行ラインをはみ出したりせず正確なハンドリングが出来たので、かなり落ち着いて安心出来ました。

■衝撃吸収性■
細かい振動は結構コツコツと伝えて来ますが、決して嫌な伝わり方ではなく、ある程度カットした丸みがある伝わり方です。不要な振動はフレーム側が巧く処理していると感じます。

■発進加速■
元気な内は漕ぎ出し初めの低速から時速40Km/hオーバー巡航の高速からの追加加速までかなりキレ良く軽くこなしてくれ、とても気持ちいいのですが、疲れて来たり、前日の疲れが残っている等体調がベストではない時はリアにやや重さを感じて少々苦手かな、と思う事もあります。かなり身体のコンディションにより感覚が変わってくると思います。


中速域(時速30Km/h位)若しくは高速域(時速40Km/h以上)から下ハンドルを握ってスプリントを掛けると、COLNAGOらしい高い直進安定性とフレーム(&フロントフォーク)の高い剛性が相成り、胸がグワーッと掬く様な高く強烈な加速性能を見せてくれます。



ここまでフレームの話をしてきましたが、ここからSUPER RECORD EPSの話に移りたいと思います。

■クランクの回転性&剛性感■
さすがCULTベアリング採用とあり、回転がかなり軽く抵抗を感じません。

クランクの剛性感ですが、カーボンクランクなのでやはり硬さの中にも絶妙なしなりを感じます。シマノの様なガッチリした硬さではないので、シマノの様な金属削り出しのガッチリした高い剛性感が好きな人には物足りなく感じてしまうと思います。

脚も残し易く、個人的にカーボンクランクと相性が良いのでとても使い易くお気に入りのクランクです(仕方無いですが値段が高めなのが玉にキズです(汗))。

■ブレーキ■
スピードコントロールがし易く、個人的にはフィーリングが合っているので使い易く気に入っています。ですが、絶対的な制動力(ストッピングパワー)ではシマノの方が上で確実に止まってくれると思います(人に依ってはカンパニョーロのブレーキは止まり難くて嫌だ、という人もいる位ですし)。メーカーの考え方の違いなので(カンパニョーロはブレーキは確実に止まるためではなく、スピードコントロールの為の物という考え方、シマノはブレーキは確実に安全に止まるために制動力を重視する物という考え方)、どちらが良い悪いではなく、個人の使い易さと相性が良いフィーリングで選ぶと良いと思います。

■エルゴパワー(レバー)■
機械式よりやや大きく感じます。ですが、包み込む様に握れて握りやすくフード(ゴム)の硬さも絶妙なので、個人的には気に入っています。個人的には指が長めなので、シフトレバーの操作で苦労しませんが、指が短めの方ですとシフトアップレバー(ギアを軽くする為のレバー)に指が届き辛く操作し難いという方もいらっしゃる様です。


レバーとブラケット(ゴムの部分)の大きさで言えばシマノのDi2の方が小さく、手が小さい人はDi2の方が握りやすく、操作もし易く感じると思います。因みに私は手が大きく、ヨーロッパサイズでL(日本サイズだとXL相当)のグローブを使っています。


ギアを重くする方のレバーが写真の通り、機械式のSUPER RECORDに比べてやや下がった自然な位置にあるので下ハンドルを握っている時も変速し易いですし、ブラケット(ゴムの位置)からでも押しやすいです(同じCampagnoloのVELOCE、POTENZAにも同じ形状のレバーを採用している事から、この形状のレバーが好評な事が伺い知れますね)。


各変速レバーに軽いクリック感があり、スイッチと言うよりは操作感があり分かりやすいと思います。


それぞれのレバー(シフトアップ・ダウン、ブレーキ)が独立しているのでミスタッチが無く、使い易いと思います。カーボンレバーで見た目が良いのもお気に入りポイントです。

■フロント変速■
ワイヤー式に比べると早くて正確ですし、大きく手を捻らなくて済むので楽だと思います。ただ、力を入れた状態で変速するとチェーンが落ちる(脱落する)のでワイヤー式と同様、一瞬力を抜いてあげる必要があります。力を抜くポイントも決まっているので慣れが必要だと思います。

オートトリム機能がついているので、チェーンが変速機に当たらなくする為のトリム操作という操作がフロントメカ側で自動でやってくれるので不要になります。チェーンがフロントメカの羽に当たってから3秒位すると自動で位置を直してくれます。

■リア変速■
フロント変速と同様、早くて正確ですし、大きく手を捻らなくて済むので楽だと思います。実はギアを重く(軽く)する際にボタンを押し続けると一気に変速出来ます(1段目から11段目迄一気に変速する事も可能。逆も然り)。


フロント(若しくはワイヤー式)と同様、変速の際に一瞬力を抜くポイントが決まっていますし、そこできちんと力を抜かないと変速出来ません(メカがチェーンを動かそうとはしていますが、チェーンが移動してくれません)。フロントと違いチェーンが落ちる事は有りませんが、此方も慣れが必要だと思います。


変速はEPSの方が滑らかでカセットスプロケットを這う様にチェーンが移動してくれるので、機械式に比べますと変速した際の脚に伝わってくる衝撃(=変速ショック)は小さいです。


■余談■


シマノDi2ですと、シフトケーブル(電線)の長さが選べますし、交換が出来る仕様になっていますが、カンパニョーロのEPSはシフトケーブルの長さも選べませんし、シフトケーブル単体での交換が一切出来ません。例えばシフトケーブルが切れてしまった場合、シマノDi2は前述の通りシフトケーブル単体交換で復旧出来ますが、カンパニョーロEPSはメカごと全交換(例:リアメカごと全交換)+お店毎の工賃という形になり、かなりお金が掛かります。


また、組み付けに関しましてはDi2の場合は通販等で買って自分で組み付けても保証が効きますが、カンパニョーロEPSは通販等で買って自分で組み付けた場合、保証年数、範囲内であっても保証が一切効かなくなります。何故かと言いますと、カンパニョーロEPSはメーカー主催の技術講習会に出席し受講したショップスタッフさんが組み付けした場合のみ、保証が効く様な体制を執っている為です。 


最後に、BORA ULTRA 50(チューブラー)のインプレをお送りしたいと思います。 


■剛性感、発進加速■

旧型の「BORA ULTRA TWO」に比べますと明らかに上がっていて硬くなっています。雰囲気的にはリム高50mmハイトの「FULCRUM RACING SPEED XLR50」にかなり近い感覚です。旧型のBORAにあった、「しなってその反発を活かして加速していくBORA」という感覚はかなり薄れており、「剛性の高さを活かして加速して行くBORA」という風に感覚が変わっています。G3スポーキングの特徴である、「タメてからパワーを放出する」という感覚も大分薄れています。発進加速という面で見ますと確かに反応性も上がり速くなっていますし、スプリントやクライミング等負荷が掛かる場面ではパワーロスが少なくなっている実感はあります。


■乗り心地■

残念ながら旧型のBORA ULTRA TWOの方が良い感覚はあります。旧型は確かに現行と比べますと発進加速や剛性、後述のブレーキングという面では劣っていますが、振動や衝撃のいなし方、ペダルを気持ち良く下まで落とし込むという面では現行より巧く、気持ち良く感じます。現行のBORAは確かに衝撃や振動はいなしてくれますが、ワイドリム(幅が広いリム)になっている分、少し衝撃吸収性が落ちていますし、振動も来やすくなっている実感はあります。


■ブレーキング■

圧倒的に現行BORAの方が良く効きます。雨では走った事が無いので、ウェット路面ではどうなのかという事は差し控えさせて頂きますが、確実に現行の方が止まってくれる感覚はありますし、制動も安定している感覚はあります。ブレーキ当たり面表面を予め荒らす3Diamentトリートメント処理の効果が実感出来ると思います。


■回転性■

CULTベアリングを搭載しているのもあり、かなり気持ち良く転がってくれます。平地で踏んでいる時は分かりませんが、下り坂での速度の伸びや平地空走での速度の落ち難さは流石の一言です。


長文になりましたが、最後までお付き合い頂き、有難う御座いました。


■注釈■


※フレームサイズ:550(ホリゾンタル)


※カラー:クラシックレッド(現行のクラシックレッドとはデザインが多少異なります。)


※年式:2015モデル


※メーカー公表フレーム納期は約4ヶ月~です。私は丁度6ヶ月待ちました。時期やタイミングにより、納期は変動します。イタリア本国の本社自社工房でハンドメイドし、提携先の塗装工場(イタリア、ピサのパマペイント社)にて手塗りされている為、納期が掛かったり当初の予定より納期が遅れるのは仕方無いかな、と個人的に思います。本当に忘れた頃に入荷してくる感じです(笑)

Team うみかぜ

神奈川県の三浦半島にあるロードバイクチーム「Team うみかぜ」のブログ。レンタサイクル店「三浦うみかぜレンタバイク」を拠点として活動しております。 活動日記とインプレ記事など随時アップしています。発足して間もないチームですが、和気あいあいと楽しくやっております。 チームに入りたい方大歓迎♪ぜひ♪一緒に楽しみませんか?

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