■豆知識■
同社のRACING SPEEDシリーズはリム高の違いで35mmと50mm、80mm、ディスクと用意されており、この内35mmと50mmではノーマル仕様と上位仕様のXLRとが用意されています。ノーマル仕様とXLRとどこが違うのか?という点で違いを書かせて頂きたいと思います。
■違い①スポークテンション■
スポークテンション(=スポークを張る力の掛け方)がXLRの方が高く、より剛性が上がる様に組上がっています。これにより、更に掛けたトルクが逃げにくくなっています。
■違い②スポーク■
スポークが電子ノギスで計らないと判らないレベルではありますが、XLRの方が微妙に太いスポークを使用しています。これにより、スポークテンションと同じくより剛性が上がり、トルクが逃げにくい設計になっています。
■違い③ハブとハブ胴■
ハブがXLRはCULTベアリング(カンパニョーロとフルクラム製品に使われるベアリングの中では最高級のベアリング)を使い、より回転抵抗の低減を図っているのに対し、ノーマル仕様はUSBベアリング(CULTの1グレード下のベアリング)を使用しています(昨年度モデル※2016モデルまでは更に1グレード下の普通の鉄球ベアリングであり、今年度※2017モデルに入ってベアリングのグレードが上がりました)。CULTとUSBの違いを感じる場面としましては、平地の空走時での速度の落ちにくさと下りでの速度の伸びがCULTの方が優れていて速度が落ちにくい(若しくは伸びてくれる)、と感じる事はあります。
ハブ胴(ベアリングが収まっており、クイックレリーズが貫通する部分)がXLRは前後でカーボンを使用しているのに対し、ノーマル仕様は前後でアルミ製であり、ハブフランジ(スポーク接合部)のカラーがXLRはマットレッドアルマイトなのに対し、ノーマル仕様はブラックと各部で差別化しています。
■違い④重量■
ノーマル仕様よりXLRの方が軽く仕上がっています。
※参考メーカーカタログ値。カンパボディの場合。シマノボディの場合はこれより数10g重くなる事があります。※
レーシングスピードXLR (50mm=1350g)
レーシングスピード(50mm=1380g)
レーシングスピードXLR (35mm=1235g)
レーシングスピード(35mm=1260g)
上で違いを挙げてみましたが、「逆に、共用パーツはあるの?」と思われることもあるかと思いますが、実はあります。リム本体はノーマル仕様とXLRとで共用であり、上記の違いで差別化しているのです。個人的な意見ですが、ノーマル仕様の方がXLRに比べると仕様が多少落ちますが、乗りやすさを重視するならばノーマル仕様の方が乗りやすいと思います。
※注釈※
レーシングスピードXLR50、レーシングスピードXLR35は共に新シリーズ「SPEEDシリーズ」への移行に伴い、現在新品はメーカー生産終了につき、メーカー若しくは販売店在庫限りの販売となっている様です。ご迷惑をお掛けしまして大変申し訳御座いませんでした。
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