ステム一体型ハンドルの話@剛脚(?)

こんにちは!剛脚(?)ローディーです。

今回は自分のバイクにも使用しています、ステム一体型ハンドルのメリット、デメリット等について書かせて頂こうかと思います。




まずはメリットから

■ハンドル廻りがスタイリッシュになる

■フレームによってはフレームとのマッチングも上げられる(今は専用設計の一体型が用意されているフレームがある位ですし)

■ハンドリングが軽くなる

■フロント(ハンドルやヘッド廻りの)剛性が上げられる

■バイクを振った時の一体感が増す

■上部が扁平になっているので、一般的な棒ハンドルに比べると空力性能が高い

■ステムのハンドル固定がゆるんでハンドルがお辞儀する(段差とかでズルッと下向きにずれてしまう)事が無くなる(これに関しては通常のハンドルステム別体型でも定期的な増し締めをサボらなければある程度は防ぐ事は出来ます)


次にデメリット

■値段が高い

■ポジションの自由度が極端に低い(レバーの位置を動かす、フォークコラムを残しておいてコラムスペーサーの位置を上下させて高さを変える位しか調整が出来ない)

■ハンドルにより、ステム角が上向きになる場合があるので、水平に近くしたくても出来ない場合がある

■ポジションがある程度固まってない内に買うと、後々高い出費になってしまう可能性がある(単体でステムの角度、長さのみやハンドル幅のみ変える事が一切出来ないので)

■ステム長が短いのが余り種類が無い

■今時のハイエンドハンドル&ステムの組み合わせに比べると重量が重くなる場合がある(同じメーカー同士の場合。カタログ値)

■ハンドル(若しくはステムや固定ネジのネジ穴)を壊したらハンドルごと交換

■ハンドルにより、剛性が高過ぎて手が痺れる場合があるので、バーテープ等を選ぶ場合がある(薄手のダイレクトな感覚のバーテープを使いたいのに、ある程度厚みとクッション性があるバーテープを使わざるを得ない場合がある)

■基本的に受注発注になるので、納期が概ね4ヶ月程度~かかる事が多い(タイミングにより納期は変動します。私は6ヶ月待った事があります)ので、欲しい時にすぐ手に入らない場合が多い。ショップさん若しくは代理店さんが希望しているサイズ、カラーの在庫を持っていたら運が良いと思います。

■一体型ハンドル特有のケースではありませんが、ハンドルの内部にワイヤーを通す形状になっている場合(一般的にトンネルと言われている形状の事。一体型ハンドルで私が知っている商品ですと、チネリ RAM3とデダ ALANERA、FSA PLASMAがこれです)、ワイヤーの引きが多少、重くなる傾向があります(フレームで例えるならばワイヤー外出しの方がワイヤーの引きが軽く、内装フレームだと引きが重くなる傾向であるのと同じですね)。

では、どの様な人に向いているかと思うのか、と言いますと(個人的にですが)

■ハンドルを思い切り身体に引き付けて走ることがある人

■パワーがある人

■身体が比較的大きい人

■比較的体重がある人

■フロント廻りの一体感を上げたい人

■フレームとの見た目のマッチングを合わせたい人

■ポジションがある程度、固定された人(実は、これが一番重要で前提となるポイントになります)

という様な感じになります。


ステム一体型といいましても、メーカー毎に硬さはそれぞれですし(一体型というだけで元々剛性が上がっていますが)、リーチ(レバー迄の距離)やドロップ量(ハンドル上部から下部迄の長さ)もそれぞれですので、購入の際はよくカタログ記載のジオメトリー表(設計図)を見て検討する必要があります。

一番確実なやり方は自分が今使っているハンドルのリーチとドロップを調べて基準にするやり方です。例えば今使っているハンドルの前傾量が浅く(上体が起き気味)、でもう少し前傾量を深くしたい(より身体を倒したい)と思った場合はドロップ量が大きい(ドロップ量の数字が大きい)ハンドルを探してみる、という具合です。

また、ステム一体型は前述の通り、ステム角が上向きになる物もあるので、角度が1度上がる毎にスペーサー1mm分、ハンドル位置が上がることになるので、それをプラスして考える必要がある場合があります。


個人的な感覚ですが、私が今使っている一体型ハンドルで感覚の一例を申し上げますと、

■しならない位ガチガチに硬く、リーチもドロップも大きい為、背が高く、ガッチリした体型の方や身体の柔軟性があり、腕も比較的長めの人に使いやすいと思う=チネリ RAM3

■硬いは硬いがガチガチに硬くなく、かといって柔らか目でもなく(硬さのイメージで近いのは前述のRAM3と後述のPLASMAの中間位)、リーチもドロップも比較的標準的な数値=デダ ALANERA

■比較的違和感ない硬さでリーチもドロップも標準的で一般的には一番使いやすいのでは、と思う=FSA PLASMA

という様な感じになります。


個人的にはステム一体型は使いやすく、好きで愛用していますが、使うには確かに色々と敷居が高いパーツではあると思います。また、フレームとの相性も少なからずありますので、そこも考えていくと段々分からなくなってしまうと思います。

個人的なやり方ですが、しなりを感じるフレームには剛性感が高い一体型を入れて、ガッチリ硬く、しなりを感じにくいフレームには少し剛性感が低い一体型を入れてバランスを取る、といった具合です。


他にもモスト TALONを使っていますが、感覚的にはFSA PLASMAと余り違いが感じられない(個人的にはステムの角度とハンドル上部の形状の違いしか感じられない)ですし、メーカー公表のジオメトリーも一緒なので、割愛させて頂きます。


以下、上で紹介させて頂いたハンドルのジオメトリー表をメーカーカタログ値ですが記載させて頂きますので、ご参考にして頂けると有り難く思います。

■チネリ RAM3/リーチ85mm、ドロップ133mm

■デダ ALANERA/リーチ80mm、ドロップ128mm

■FSA PLASMA(&モスト TALON)/リーチ80mm、ドロップ125mm(注:1)

最後になりますが、上の記述を見ると、基本的に数値が違う物を使用しているのが分かると思います。では、何故この様な事になっているのかと言いますと、前述の剛性バランスを取るため、ということもありますが、全てのバイクのヘッドチューブ長(フォークコラムが貫通し、ヘッドパーツのベアリングが入っているパイプ)の長さが違う為、下ハンドルを持った時に全て同じハンドルを使ってしまうとバイク毎の落差の違いが出過ぎてしまい、ポジションが出なくなってしまう事を避ける為にハンドルを変えています(厳密に言いますと、全てのバイクのポジションが同じではなく、コラムスペーサーを挟む量を少し変えて乗りやすい剛性バランスとポジションに整えています)。


また車体のインプレ記事等も追々上げていく予定なので、お楽しみに!


※注1/ドロップ量とリーチのジオメトリーはメーカー公表値ですと同じですが、ハンドル幅の計り方が異なるので(FSAは芯-芯[両方のハンドルバーの真ん中と真ん中迄の距離]、モストは外-外[両方のハンドルバーの外側から外側迄の距離])、実際のハンドル幅は若干、異なります。

※画像のハンドルはデダ ALANERA(カラー:POB)になります。

Team うみかぜ

神奈川県の三浦半島にあるロードバイクチーム「Team うみかぜ」のブログ。レンタサイクル店「三浦うみかぜレンタバイク」を拠点として活動しております。 活動日記とインプレ記事など随時アップしています。発足して間もないチームですが、和気あいあいと楽しくやっております。 チームに入りたい方大歓迎♪ぜひ♪一緒に楽しみませんか?

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